COY13/COP23派遣記~日本の一若者として~

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○自己紹介

松本健太。あだ名はまっつん。創価大学国際教養学部三年。大学では国際政治を専攻していて、特に難民問題に関心があります。



 

-参加の目的

今回私は主に次の二つの目的を持ってCOP23に参加しました。

一点目に、開催国であるドイツの取り組みを自身の目で確かめることです。環境に関する記事や本を読む中で、度々紹介される環境先進国・ドイツの取り組みに関心を寄せていました。また、私のメインテーマである難民問題に対しても積極的な姿勢を貫いてきたドイツは、私にとって憧れの国でした。COP23に参加する中でドイツの取り組みや熱量を肌で感じたい、との思いが参加を決めた一番の理由でした。

二点目に、世界中から集まる活動家たちと繋がり、彼らから学ぶことです。これまでのCOP派遣の様子について伺う中で、ユニークな発想で様々な活動を展開している海外ユースのお話をたくさん耳にしました。そういったユースと関わって彼らの情熱や柔軟な思考から学びたいと思い、COPの場では特にネットワーキングに注力しました。

-主な活動

開催4日目の11月9日に韓国パビリオンで行われたシンポジウムで日本ユース代表としてプレゼンテーションする機会をいただき、日本のNDCとユースの想い・活動について発表しました。少し緊張しましたが、終了後に多くの方から堂々と発表できていたとお褒めの言葉をいただき、無事成功で終えることができました。また、海外ユースと交流する中で身近な場所でも応用できそうな取り組みを学ぶことができました。あるヨーロッパの大学生は、化石燃料に扮した学生と教授の格好をした学生を一本の糸で繋ぎ、各先生方に切ってもらうよう呼びかける化石燃料からのダイベストメント・キャンペーンを行い、大学の投資撤退を取り付けました。こうした積極的で創造性に溢れた取り組みは、今後キャンペーンなどを企画する上で非常に参考になると感じています。

-これからの自分

今後の取り組みとして、まずは今回の派遣で学んだことを身近な友人など、現時点であまり気候変動に関心を持っていない人たちに共有していきたいです。現地で様々な専門を持った参加者とお話しする中で、政府へのアドボカシーやイベントの企画運営などの大規模な取り組みだけでなく、身近な人々に語るといった地道な努力こそ気候変動に対する意識啓発に重要なのだと気づかされました。問題意識を持った仲間を増やしていく中で行動を起こし、若者の声を大きくしていきたいです。環境問題に限らず、今の日本には若者が政治参画する機会も積極的に声を上げる若者の数も少ないと思うので、海外ユースから学んだ熱い想いや主張する姿勢を広げていきます。

今回様々なトピックのサイドイベントに参加する中で、自身のキャリアを考え直すいい機会にもなりました。大学院でどの分野を専攻するか迷っていた私でしたが、登壇者の方々から得た知識をもとに思索する中で、公衆衛生という自身の関心に最も合致した分野に出会うことができました。これからも卒業論文での研究などを通して自身の見識を深め、地球環境と人々の強制移動という二つの大きな問題に保健・衛生の分野から寄与できる自分に成長していきます。

Climate Youth Japan
Twitter: https://twitter.com/ClimateYouthJp(アカウント @ClimateYouthJp)
HomePage: http://climateyouthjapan.org

脱炭素という大転換をビジネスチャンスに変える。

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—LIXIL川上敏弘氏 COP22現地インタビュー —   

今回は株式会社LIXIL EHS推進部 部長の川上敏弘氏にインタビューをしました。
LIXILさんは気候変動や環境問題を積極的にビジネスチャンスととらえている企業グループのJapan-CLP(※1)のメンバー企業としてCOPに参加されています。COP22の現地で感じていること、日本企業と海外企業の気候変動の受け止め方はどう違うのか?パリ協定やアメリカ大統領選を受けてどう感じているか?ユースに期待することは何か?について質問をしました。
(日時:2016年11月16日(COP期間中)、インタビュアー:桐畑孝佑)

 
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目次
・COP22の現地での活動について
・日本企業と海外の企業との気候変動の認識の違い
・パリ協定、アメリカ大統領選を受けて
・ユースに期待すること

キーワード
ビジネスと環境、COP22、ビジネスチャンス、脱炭素、マインドセット、トランプ新大統領、パリ協定

—COP22の現地での活動について—
桐畑:今日はお忙しいなかありがとうございます。 さっそくですが、COP22に来て、現地でどんなことをしているのですか?

川上氏:私たちはJapan-CLPのメンバーとして現地に来ているのですが、 サスティナブルイノベーションフォーラム(※2)などのビジネス会合への参加、各種団体との対話、日本の環境大臣・環境省との対話などを行っています。
 各種団体との対話では、CDP(Carbon Disclosure Project (※3))やカーボントラッカー(※4)等とダイアログをして、気候変動に関する最新の動向について情報収集するとともに、日本の情報についても発信しています。サスティナブルイノベーションフォーラムでは、先進的な取り組みをしている企業や政府、都市の事例を聞いて情報収集をしています。

—日本企業と海外企業との気候変動の認識の違い—
桐畑:Japan-CLP以外から、個別で日本の民間企業もCOPに来ているのでしょうか? また、ビジネス会合に出席している国としては海外の企業の方がやはり多いのでしょうか?

川上氏:Japan-CLPからの参加者以外では、まだ、日本のビジネス界の方とはお会いしていません。 各種フォーラムでも、スピーカーも聴衆も欧米系やアフリカ系の人が多く、アジア系は少ないです。ちなみにCOP21パリ会議のときは中国企業も多かったのですが、今年は中国企業もあまり多くないように感じました。

桐畑:なるほど。確かに国際会議というと政治家や官僚だけが現地に行って粛々と会議を進めているというイメージがありますが、情報収集や情報共有のために現地に来るビジネスマンもいるのですね。
 欧米の企業が多くCOPに来ている一方で、日本の企業があまり来ていない。このギャップはどこから生じているのでしょうか?

川上氏:気候変動政策を単なるコスト、リスクと捉えるか、ビジネスチャンスと捉えるかの違いから生じているのではないでしょうか。
 これはCOP21パリ会議での話ですが、現地に来ている企業は、2℃目標や今世紀末実質排出ゼロという議論がされていることを会議が始まる前から当然知っていてCOPに来ていました。そのうえで、例えば再エネやインフラをどうしていくのかについて具体的なことを議論するわけです。日本とは見ているものが違うと感じました。世界の動きを把握したうえで、合意されると「よし、決まった!」とその合意を受けてこの大転換でどうビジネスチャンスを拡大しようかというマインドセットで来ています。こういう感覚は現地に来て初めてわかりました。
 一方で日本に居ると、「2℃目標」がどこか遠いところで決まったという感覚で、「またコストが増える、大変だ」と受け止めている企業が多いように思います。

桐畑:なるほど。非常にわかりやすいです。

川上氏:カーボントラッカーとの会合のなかで二枚の写真を見せられました。ニューヨークの5番街で1枚は馬車が走っている写真、もう一枚はT型フォードが走っている写真です。実はこの二枚の写真の間には約5年しかないというのです。馬車の産業はどうなったのでしょうか?気候変動対策に世界中が動き出しているなかで、こういうことが今、まさに起きるかもしれないのです。

桐畑:まさに生き残りをかけた勝負ということなのですね。

川上氏:ビジネス関係でここに来ている人は、地球環境も自社のビジネスも持続的にしたいという気持ちで来ていると思います。Japan-CLPも同様ですね。

—パリ協定、アメリカ大統領選を受けて—
桐畑:パリ協定、アメリカ大統領選を受けて、何か変化はありますでしょうか?

川上氏:パリ協定を受けて、SBT(Science Based Targets、科学的根拠に基づいた排出削減目標(※5))を各企業が本格的に検討や取り組みを開始しています。SBTは、「2℃目標」に合致した各社の長期的な低炭素、脱炭素戦略のことです。各社がビジョンを掲げ、そのビジョンを実現するために5年なり3年の中期目標を作成し、さらに単年の目標を作って事業に盛り込んでいくということが始まっています。LIXILでも2030年長期目標を立てて(※6)、今実行段階に移っています。
 また、アメリカの大統領選については個人的な意見として言いますが、 脱炭素が儲かるというマインドセットを作ることができれば、(トランプさんに理解させることができれば)優秀な事業家であるトランプさんはどこに投資をすれば良いのか気づくはずだと思っています。逆にトランプさんがそういうマインドセットにならないということであれば、それは気候変動がビジネスチャンスだという絵を私たちが描ききれていないということなのかもしれません。
 気候変動をビジネスチャンスにするという絵をうまく描けないということになれば、トランプさんが当選しなかったとしても、歩みにスピード感は出ないでしょう。でも、私は今起こっている変化は確実なものだと思っています。再エネなどの脱炭素経済を創ることは大きなビジネスチャンスであることにトランプさんもきっと気づくのではないかと思っています。

桐畑:パリ協定やトランプさんの当選等、各事象はもちろん重要ですが、一方で大きな流れとして世界のビジネス環境も変化しているということなのですね。

桐畑:ここまで、ビジネスと気候変動についてお伺いしてきました。最後にユース(若者)に期待することを教えてください。

川上氏:ユースは気候変動において重要なステークホルダーの一つです。日本のユースにはぜひ、自分の思っていることをどんどん発信していってほしいです。

桐畑:世界では、若者も重要なアクターとして実際に大きな役割を果たしています。私たちももっと頑張っていかなければならないと思っております。本日はお忙しいなかありがとうございました。


プロフィール
株式会社LIXIL EHS推進部 部長 川上 敏弘氏
同志社大学卒業後、株式会社INAXに入社。現職は株式会社LIXIL EHS推進部 部長として、LIXILグループ全体の環境(Environment)、労働安全衛生(Health & Safety)の本社機能を担う。


参考資料
※1. Japan-CLP http://japan-clp.jp/index.php
※2. Sustainable innovation forum http://www.cop22.org/
※3. CDP(Carbon Disclosure Project) https://www.cdp.net/ja
※4. Carbon Tracker http://www.carbontracker.org/
※5. みずほ情報総研  SBTについての解説
https://www.mizuho-ir.co.jp/publication/column/2016/1115.html
※6. LIXIL  環境マネジメントシステム https://www.lixil.com/jp/sustainability/environment/ev_management.html

【COY11 Tokyoを実現するために、プロジェクトを立ち上げました!】

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【COY11 Tokyoを実現するために、プロジェクトを立ち上げました!】
https://readyfor.jp/projects/coy11tokyo

現在CYJ/ COY11 Tokyo実行委員会では、COY11 Tokyoを企画しています。
そして今回、本企画実施のためにクラウドファンディングをスタートしました!

目標金額は10万円、12月16日23:00まで支援の募集を行います。
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★気候変動問題に向き合う国際ユースイベントを東京で開催したい!★
https://readyfor.jp/projects/coy11tokyo
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クラウドファンディングとはインターネット上で行う資金調達の仕組みです。
インターネットを通じてたくさんの人々に少額の資金提供を呼びかけ、
目標額に100%まで到達した場合のみ、そのプロジェクトの実行が決定するというものです。
公開期間終了までに目標金額が集まらないと1円も入らない仕組みとなっております。

私たち(またはCYJ)は今回、11月26日~28日に東京・代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターにて、東アジアを中心とした各国ユースを集め、
気候変動問題・COP21に向けて気運を高めるためのユース会議”Conference of Youth 11 Tokyo 2015 (COY11 Tokyo)”を実行しようとしています。
今回で11回目となるCOYですが、今年はCOP開催地のパリだけでなく世界の各地域で行うという史上初の試みをしており、
私たち(またはCYJ)は東アジアを代表して、日夜世界中のユースと連携を取りながら企画準備を進めています。本企画はすでに海外から30名以上の申込を受け付けており(11月14日時点)、気候変動に強い関心を持ち、COY11 Tokyoに参加したいと思っているユースが沢山います。

そうした熱い思いを持ったユースが集まり交流することで、互いに刺激を与えあい、個々の成長およびユースによる活動の促進につながると確信しています。
(COY11 Tokyo HP: http://tokyo.coy11.org/jp/)

このプロジェクトをより多くの方に知っていただくために、
ぜひ「シェア」や「いいね!」で拡散していただけないでしょうか。
みなさんの応援が、力になります。
どうかご協力よろしくお願いします!

【報告】COY11/COP21への参加中止について

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【報告】COY11/COP21への参加中止について

2015年11月16日
Climate Youth Japanの活動にご支援・ご協力いただいている皆様へ
Climate Youth Japan理事会

COY11/COP21への参加中止について

拝啓 時下、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

これまでClimate Youth Japan(CYJ)のCOP21事業にご協力いただき、大変ありがとうございます。

CYJ理事会は、このたび2015年11月13日夜(日本時間14日早朝)に発生しましたパリでの連続テロ事件を受け、COY11/COP21への団体としての参加の中止を決定致しました。

今回のテロ事件は非常に多くの市民が巻き込まれる事態となりました。またCOP特設会場と隣接しているエリアで発生しているということもあり、団体としてメンバーの活動の安全を確保することが困難であると判断しました。フランス政府からは非常事態宣言が発令され、また多くの日本企業がフランスへの出張の取りやめの判断を下していること等、周辺事態を総合的に勘案した結果となります。

この決定は大変心苦しく、なんとか派遣できないかという意見も理事会にはございました。しかしながら、高いリスクを前にして、あえて団体として活動するよりも、今回の悔しさをバネに、再び気持ちを新たに取り組むべきであるとの結論に達しました。

以上、皆様のご理解を賜れば大変ありがたく存じます。これからもCYJは気候変動問題に取り組み続けて参ります。今後ともCYJの活動にご協力頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

敬具