【意外と知らない気候変動】 #1 「水」ってホントに当たり前?

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【アドボカシー/意外と知らない気候変動】 #1 「水」ってホントに当たり前?

こんにちは!アドボカシーチームの津田です!現在、京都大学地球環境学舎の修士1年で、再生可能エネルギーの普及政策について勉強しています。アドボカシーチームでは、今日から毎週月曜日に、気候変動について「意外と知らない豆知識」をピックアップしていきます!初回は僕が「気候変動と水」について紹介します(^^)

【普段、どれくらい水を使っていますか?】

一般的に、一人当たり1日に必要な水は2~3Lと言われています。これに対して、家庭で一人当たり1日に使用する水は約300Lです。全然違いますよね。これは主に風呂や洗濯で大量の水を使うのが原因です。私たちは生活の大部分を水に依存しているのです。私たちはこの水を「当たり前のもの」と考えていると思います。実際、日本で水が足りず命の危機に直面するようなことはほとんどないので、水の貴重さを実感することはほぼないです。

【この水は本当に「当たり前のもの」なの?】

現在、世界の約7億人が、水不足の状況で生活しています(国連水資源報告書)。世界人口が約70億人ということを考えると、10人に1人が水不足ということです。海外において水は「当たり前のもの」ではないのです。

【琵琶湖、呼吸できなくなる?】

日本においても、この当たり前は崩れつつあります。例えば、日本最大の湖「琵琶湖」は、近年温暖化の影響で「呼吸ができない」状態になっていると言われています。湖の生態系を保つために重要なのが、冬に冷たい空気と水が供給されることです。このことで地上近くの水が湖底まで流れ込み、湖内の水が循環するのです。これが冬に生じないと、水中に酸素が供給されず、湖内の生態系がボロボロになります。昨冬は温暖化の影響で、この大循環が冬の終わりの3月まで生じないという非常事態に陥りました。もしそのまま大循環が起こらなかったとしたら、湖は生き物が非常に住みずらい環境となるところでした。 また、温暖化による気候変動は、現在の乾燥地帯における干ばつをさらに加速させることになります。IPCC第5次評価報告書によると、アフリカの干ばつが発生しやすい地域では、気候変動によって干ばつの被害は悪化すると言われています(確信度が高い)。このような干ばつが、水不足による食糧危機や飢餓を引き起こすことは容易に想像できます。

【産業にも影響!?】

水不足は産業にも様々な影響を与えます。多量の水を必要とする産業としては、半導体、飲料、農業、電力、衣料品、バイオテクノロジー/医薬品、製紙、鉱業などが挙げられます。例えば半導体では、世界の14の大規模製造拠点のうち11がアジア太平洋地域に所在しますが、この地域での水問題は特に深刻といわれています。飲料では、ネスレ会長が「燃料よりも先に水を使い果たすだろう」と発言しています。 どうでしょう? このように、気候変動が進むと水は「当たり前のもの」ではなくなり、私たちの想像以上に様々な影響・被害を及ぼしうるということが、様々な面から指摘されています。「温暖化=気温上昇」という単純な図式で判断せず、より多くの視点から気候変動の影響を考えることが大切かもしれません。

参考文献  日本総研コラム『気候変動と水資源』 <https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=7113>

※琵琶湖に関する記述の中で、水質に関する誤った記載があったため、該当部分を削除致しました。大変申し訳ございません。

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